五.五感日記 〜I sometimes see ghosts and hear things〜

誰もがもってる「微」霊感があるだけ。第六感に満たない五.五感な日々の雑記。

生き霊に憑かれた話。

生き霊とは文字通り、生きている方の霊です。

魂が体から抜け出ている状態で、ご本人に自覚はないといいます。

 

ぼくが生き霊に憑かれた経験は数えるほどしかありませんが、生き霊に憑かれると普通の霊に憑かれるより数倍きついです。

 

ぼくが生き霊に憑かれたのは交通事故の現場です。

夜、コンビニに行こうと外へ出た時のこと。

 

交差点でバイクと軽乗用車の事故に遭遇しました。

バイクに乗っていたのは若い女性で軽乗用車は中年の女性。中年の女性は気が動転しているのか手がぶるぶる震えていました。

 

バイクに乗っていた女性は横断歩道のあたりに仰向けに倒れており、「うー」とうなり声をあげるもののまったく動けず危険な状態。

 

行き合わせた通行人で協力して救急車を呼び、冬の寒い日のことでしたから、その場にいた皆が上着を脱ぎ、女性にかけて体温が少しでも低下しないようにしました(ちょうど看護学生が居合わせていました)。

 

ぼくはとにかく声をかけ続けました。

「大丈夫だぞ!」

「救急車くるぞ!」

と、救急車が来るまで励ましていました。

 

女性を救急車に乗せた後、警察が来るまで通行する車の誘導を行い、一段落したあと、ぼくはコンビニに行くつもりだった事を思い出し、コンビニに向かいました。

 

その道すがら、どんどん具合が悪くなっていったのです。

 

血の気がだんだんひいてきて息切れがし、体がふらついて真っ直ぐ歩けません。

 

とにかく体が重く、誰かが背中に乗っているような感じで、胃がむかむかしてきました。

 

なんだろうと思っていると

「痛い!痛い!痛い!痛い!」

とずっと声がするのです。

女性の声でした。

事故にあった女性の生き霊がぼくに憑いたのです。

 

慌てたぼくは、なぜぼくのところに来たのか、尋ねました。

 

「ずっと呼んでくれたから」

 

と女性が答えます。

 

救急車に乗るまでの間、声をかけ続けたので、女性はそれを頼りにぼくのところに生き霊を飛ばしてしまったのです。

 

事故にあい、女性も気が動転していたのでしょう。体の耐え難い痛みからも逃れたかったのかも知れません。

 

ぼくは、「体に戻らないと死ぬぞ!」と言いました。

 

すると、「死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない!」

とずっと女性の声が響き続けます。

 

こういう時の声は、直接脳内に響き渡る感じです。耳を塞ごうと関係ありません。

 

「じゃあ体に戻りなさい!」

「痛い!痛い!痛い!痛い!」

 

このやりとりが続き、ぼくは説得し続けました。その間、ぼくは体はふらふら、ひどい吐き気の状態で、本当につらかったです。

 

ようやく、説得により女性が離れた時はぼくも消耗しきっており、家に帰ってすぐに風呂に入りました。

 

体が氷のようになっていました。

 

その後、女性がどうなったか分かりませんが、無事に助かったと思っています。

こういう場合、一度縁ができてしまったため、気にかけると、また女性を呼んでしまうことになり、よくありません。

 

生きている方の魂の力は亡くなった方の魂よりもとても強いので、憑かれると本当にきついです。

 

しかし、生き霊を出すと、その間体は無防備な状態になりますし、生命力も低下しますから、危険な状態です。

 

ぼくが「体に戻らないと死ぬぞ!」と女性に訴えたのはそのためです。

 

様々な執着、あるいは逃避から生き霊は出ます。しかし、生き霊を出すことは良い事ではありません。

 

自分の置かれた状態を受け入れる事が生き霊を出さないことに繋がるのだと思います。

 

でも、それが一番難しいですね(-_-;)

ぼくも人格者ではないので逃げたくなることはしょっちゅうです。

 

では、また。